宛先が違うよ（笑）…私はミカ。

>ちぃ〜す！おれっち、ヨド君だよーん！コンビニの彼氏と別れたんだってね！
>ところで最近なにやってんの？俺も今フリーだしさあ、暇だったらメールして！
>
>

「誰？」とか思ったけど、丁度いま退屈していたので返信をしちゃいました！
(間違いメールなんか滅多に来るもんじゃないし)
う〜ん、誰に送るつもりだったのかな？頑張ってね〜
彼氏と別れたばかりってのが当たってたから、少しドキッとしちゃいましたが（汗）
ちなみに私は23歳だけど、よかったら何歳なのか教えて下さいね〜！

せっかくなので本日第2弾です。これ、単純におもろかったんですよね。もうシチュエーションの力技加減が半端じゃないと思いませんか。

ヨドくんなる男からの間違いメールを、さらに俺に間違って送ってしまうというね。確かに間違いメールなんか滅多に来るもんじゃないんだけど、そのメールがさらに間違って送られてくるというのは相当滅多にくるもんじゃないでしょう。もうのっけからしてめちゃくちゃです。テンションも最高潮です。

じゃあ、ここで100歩譲って僕がマジでだまされて「誰？」と思いつつ彼女に興味を持ったとしましょう。でもさ、この文章見る限りミカちゃんは明らかにヨドくんに対して興味持ってるよね？それを分かりつつ「それでもこれはチャンスだ。俺もミカちゃんを誘ってみるぜ！」なんて考える男はいるんだろうか。いるか、いるかなあ。よかったら何歳か教えてくださいね、なんて書いてあるけど、これもヨドくんに対してなんでしょ？微妙だなあ。

これをきっかけに出会いをつかむとしたら、まじめに
「申し訳ありませんが私宛に届いてしまいましたので本文を開いてしまいました。ヨドさん宛てに送られたようですが、私は佐藤と申します。アドレスは確認されていますでしょうか？当方はyousuke.satou@…」
みたいなかんじに返しちゃまずダメでしょうね。相当おちゃらけた勢いで
「メール俺に届いちゃったよ！つーかヨドくんって誰よ？！宛先が違うよ（笑）…俺はヨウスケ。」
くらいの勢いとノリで書かないとダメなんでしょうね（上の文章は上の文章で我ながらどうかと思うが）。…うわ〜、なんか今書いてみて自分で自分にちょっと引きました。やっぱりだめだ。こんな文章他人に送ったら自分のプライドが保てそうにありません。残念ですが、ここからの出会いは僕にはありえませんね。（当然だし、まったく残念でもありませんが）

まあ、そんなわけでくだらないアホメールの第2弾だったわけですが、このヨドくんからのメールの最初にある「コンビニの彼氏」っていう表現がちょっと僕の心に引っかかってしまったんですよね。コンビニの彼氏ってねえ（笑）。なんか、微笑ましくチープな感じでおもろいじゃないですか。あるいは、「コンビニでバイトしてる」彼なのか、または「コンビ二好き」な彼なのかとかね。まあ、後者だったら別れの原因が見え隠れしそうな感じですがともかく色々想像力を掻き立てられる表現ですね。

そういうヨドくんも、のっけから「ちぃ〜す！」「おれっち」「だよーん！」というけっこうすれすれな表現を連発している所からみて相当レベルが低いのか、あるいは高すぎるのか、ともかく要注意人物であることには間違いがなさそうです。そんなわけで、ミカちゃんとヨドくんの幸せを邪魔してはいけないと思い、僕は返信は送らず、そっとパソコンの電源を落としたのでした。

それから1ヶ月、もちろんその後の音沙汰はありません。ただ、心に残るのはミカちゃんとヨドくんのその後もそうですが、あきらかに受信メールに対して「返信」ボタンを押して書いたと思われるメールが、なぜかアドレス違いの僕のところに送られてきてしまったということです。宛先を手打ちでやらない限り、なかなかありえる現象ではないのですが、まあ恋は奇跡だって起こしてしまうっていいますからね。神様がいたずらしたんでしょう。う〜ん、ミラクルなできごとでした。

そんなこんなで、アホメールは果てしなく。これからもほどよく僕を楽しませてくれて、人に迷惑をかけないメールが送られてくることを祈ってやみません。（違うか）